石垣の塩 東郷得秀さん その1

私達が東郷さんと出会ったのは、たぶん12,3年前。

トランジットの空き時間で空港から香港の街へ行くバス乗り場でした。

お互い日本人だとわかって、話がはずんで、

塩を作ってます、飲食店です、

え〜どこでどんな塩作ってるんですか〜?となり、

その出会いのおかげで、FUCHITEIで使う塩のひとつに

石垣の塩はなってくれました。

そして2009年石垣島へ会いに行きました。

今2020年だから、もう11年前かぁ。

シェフ若いな〜
竹富島の西桟橋でグデっと座る東郷さん。写真は南国の穏やかな雰囲気の人て感じだけど、本当はすごく厳しい人(笑)
西桟橋、絵になるわぁ
海水を3日間煮詰めて塩を作るところ
3日間煮詰めたあと塩をすくいあげ、ハウスの中で天日干し
にがりをこの壺の中に入れて長い時間をかけて塩の結晶が沈殿するのを待ちます。10年近く待つこともあるそう。

石垣の塩は、当時カ○ビーのポテトチップスに使われていて

有名な塩だから、大きな企業が作ってるのかな?くらいの認識でした。

石垣島で塩作りの現場をみさせて頂いて、

東郷さんのお話を伺って、

石垣の塩作りはとてもアナログで

人が地球の上で生きることや、

人の内なる小宇宙と直結することを知りました。

 

 


FUCHITEIにとっての石垣の塩


FUCHITEIは当時フランス料理店(今もフランス料理の中の肉加工専門店なんで

すけどね)で、使う食材もフランスの肉やチーズやワインがあったり、

地元愛知の肉や野菜や魚介があったり、

北海道の蝦夷鹿や、兵庫の但馬牛、種子島のお芋さん、

シチリアのアーモンド、イタリアの炭酸水、ブラジルのコーヒー豆、

などなど、数えきれないくらい産地も食材の種類もとてもたくさんありました。

塩もフランスのゲランドやカマルグのセル・ファン(細粒の塩)や

フルール・ド・セル(塩の花)を使ったり、

イギリスのマルドンの塩を使ったり、

ソーセージにはヒマラヤの岩塩を使ったり、

2012年フランス・ガール県のカマルグの塩作りを見てきました。塩分濃度が濃くなって高い塩分に適した細菌や藻が繁殖し赤い海になってます。フランスは乾燥した気候なので天日干しで徐々に塩が出来上がって行きます。
赤い海の向こうに中世のままのエッグ・モルトの街並みが見えます。幻想的な風景でした。
全然関係ないけど、エッグ・モルトの街中で見た感動的な縦列駐車!

日本の能登の揚げ浜の塩や、岩戸の塩、などなど食材に合わせていろいろ使いました。

そんな中、石垣の塩を作る東郷さんと私達は出会ったのです。

出会いは不思議なものですね〜

いい塩は五万と世の中に出回っているけれど、

FUCHITEIは石垣の塩と出会ったんです。

いいものは、学んで、調べて、いいお値段を払って、買うことが

この便利な世の中 簡単にできるけど、

それだけでは面白くないし、気が入らない。

頭でこの塩はあの塩よりもっとこだわったいい物だしお値段も高いんだ、

と思って料理するのもいいけれど、

この塩はあの人がこんな事考えてあそこで作った塩なんだ!

と感じながら料理できる方が 私達らしいし楽しい。

と言う事で、しばらくお塩を送ってもらうだけのやりとりだったけど

久しぶりに会いたいなぁと思い、前置きが長くなりましたが、

2020年10月、Go To石垣島〜と相成りました。

つづく


この投稿へのコメント

コメントはありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。

トラックバック URL